ルイ=アレクサンドル・ボテ作 鉄兜とオリーヴ ミネルヴァとしてのマリアンヌと、ル・コック・ゴーロワ


直径 40.9 mm  厚さ 最大 3.7 mm  重量 34.0 g

フランス  19世紀末から20世紀初頭



 フランス国家を擬人化した女性マリアンヌあるいはミネルヴァの横顔と、フランス民族の象徴であるル・コック・ゴーロワ(ガリアの雄鶏)を表したメダイユ。銀めっきを施したブロンズを用いて、アール・ヌーヴォー様式で制作されています。直径約41ミリメートル、厚さ約4ミリメートルという立派なサイズの工芸品で、手に取るとずしりとした重みを感じます。





 表(おもて)面にはマリアンヌとル・コック・ゴーロワが肉厚の浮き彫りで表されています。マリアンヌは戦士の甲冑を身に着け、布製のフリジア帽を鉄兜に替えたミネルヴァの姿で表されています。

 このメダルは1900年前後、ベル・エポック期のものです。1900年にパリで開かれた万国博覧会が象徴するように、19世紀末から20世紀初頭にかけての「ベル・エポック」(belle epoch 美しき時代)期は、フランスが繁栄を謳歌し、国中に明るい雰囲気が満ち溢れた時代でした。このメダルにおいても、マリアンヌは日の出の方向に顔を向けて、フランスの栄光への誇りと、輝かしい未来への決意に、表情を引き締めています。

 ミネルヴァとして表されたマリアンヌは、闘志を象徴する鉄兜に、平和を象徴するオリーヴの枝を付けています。武具とオリーヴの組み合わせは、産業革命を経て近代化に成功したフランス共和国の軍事力と、それに裏付けられた平和を象徴しています。兜の上にはガリアの文化を象徴するル・コック・ゴーロワ(ガリアの雄鶏)が配され、フランス民族の勝利を高らかに謳っています。

 メダルの右端に「フランス」(FRANCE) の文字が記されています。またマリアンヌの左肩下、メダルの縁に近い部分に彫刻家ルイ=アレクサンドル・ボテ (Louis-Alexandre Bottée, 1852 - 1940) の署名があります。





 メダル裏面にはシェーヌ(ナラ)とオリーヴの枝を周囲にあしらい、中央に次の言葉を記しています。

  COMITE CENTRAL DES CHAMBRES SYNDICALES  同業組合会議所連合中央評議会

 シェーヌは力と勇気、及び癒しと回復の象徴です。オリーヴは創世記8章11節において、洪水の後にノアが箱舟から放した鳩がくわえて戻って来た植物であり、平和を象徴します。メダル最下部にはアール・ヌーヴォー様式のバンドロール(文字を入れる枠)があり、このメダルの贈呈を受けた女性、マダム N. ベヤール (Mme N. BAILLARD) の名前が刻印されています。





24,800円 販売終了 SOLD

電話 (078-855-2502) またはメール(procyon_cum_felibus@yahoo.co.jp)にてご注文くださいませ。




ルイ=アレクサンドル・ボテによるメダイユ 商品種別表示インデックスに戻る

メダイユ 一覧表示インデックスに戻る


フランスのメダイユ 商品種別表示インデックスに移動する


美術品と工芸品 商品種別表示インデックスに移動する



アンティークアナスタシア ウェブサイトのトップページに移動する




Ἀναστασία ἡ Οὐτοπία τῶν αἰλούρων ANASTASIA KOBENSIS, ANTIQUARUM RERUM LOCUS NON INVENIENDUS